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待機者の増加

特別養護老人ホームの待機者問題

高齢化社会が進んでいる現在、急務なのは介護システムの整備です。
日本全国に介護施設が建設され、介護スタッフの求人も日本全国レベルで活発に出ています。
対策は取られているのですが、高齢化の進行ペースに追い付いていないのが現状といえます。

介護システムの中でも、特別養護老人ホームと呼ばれる施設があります。
介護の必要な高齢者を入所させて、介護福祉士などがケアをする施設です。
この特別養護老人ホームに入所したくてもできない待機者の数が増加しています。

厚生労働省の調査によると、2013年度の待機者数は日本全国で52万2000人に上るという調査結果を出しています。
前回は2009年度に調査をしているのですが、この4年間に約10万人・24%増加しています。

厚生労働省も待機者問題の対策を行っています。
例えば症状の重たい高齢者を対象に積極的に特別養護老人ホームで受け入れられるよう法改正を目指しています。

しかしこれでも待機者問題は解決しそうにないというのが現状です。
そこで在宅介護システムを強化するなどの、特別養護老人ホームに受け入れてもらえない高齢者の事前の受け皿の整備も必要とされています。

自治体でも特別養護老人ホームの整備を進める努力は行っています。
入所者の枠自体は2009年度と比較すると7万4800人程度増加しています。
しかしそれ以上に待機者が増加しているため、あぶれる高齢者も増加してしまったというのが実情のようです。

ちなみに要介護度4~5の入所優先度の高い待機者は8万6000人います。
これは2009年度と比較すると28%も増加していると言います。

特別養護老人ホームを増やすことと財政に問題

特別養護老人ホームは日本全国に約7800あります。
食事や入浴、排せつなどの日常生活全般の介助が受けられます。
しかも負担もそれほど大きくないため、利用者が受けられる恩恵はかなり大きいです。

しかし一方で、保険財政にとっては大きな負担です。
特別養護老人ホームの運営費の大半は、介護保険によって賄われています。
入所者1人当たりの給付額は月々30万円近いです。

このため、特別養護老人ホームをあまりに増やしてしまうと保険財政がひっ迫してしまうわけです。
そこで特別養護老人ホーム以外でも、デイサービスやホームヘルパーの利用、配食や見守りなどの他の在宅介護システムを活用する方法が模索されています。

特別養護老人ホームの入所希望の高さ

実は有料老人ホームは民間企業の新規参入によって、2012年には7500程度あります。
これは4年前と比較するとほぼ倍増しています。
ところが、特別養護老人ホームへの入所希望が高いため、有料老人ホームの入所が進んでいません。

このように在宅介護のニーズとの間にギャップが見られます。
高齢化がますます進む今後、多様なサービスを提供し、周知徹底することが求められてきます。